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困ったときにはこれを見直そう!売上の作り方の方程式

目次 [非表示]

頑張っているのに売上があがらない、どう頑張っていいかわからない、そういうときは今一度売上の作り方を見直してみてはいかがでしょうか。

売上が低迷しているときにやってしまいがちなのは、「価格を下げれば売れるんじゃないか」という安易な考え方です。

価格を下げれば、価格に敏感な顧客が反応し、一時的に売上はあがるかもしれません。あながち間違ってはいないのですが、一度価格を下げると元に戻すことは至難の業。価格でしか購入する理由が与えられないとすれば、そのまま価格競争に巻き込まれ、売れば売るほど利益が減っていくというスパイラルに陥りかねません。

売上を増やしたいのに増えない。そんなときはどのように考えればよいのか、中小企業の事業を身近なところから見てきた立場としてまとめました。

売上高は分解して考えよう

「売上を10%上げよう!」といっても具体的な方法を見いだし、行動に出来なければ変化を望むことは難しいと思います。このようなときは、売上を分解して考えることをおすすめしています。

売上は、客数×客単価×購入頻度と定義されます。

売上高のアップを阻害している要因何か?もっと伸ばすにはどうしたらいいか?を見つけるには、売上高を構成している要素に分けて考えることが必要です。

売上高のアップを図るということは、

・客単価を上げるにはどうしたらよいか?
・客数を増やすにはどうしたらよいか?
・購入頻度(リピート率)を上げるにはどうしたらよいか?

この3つの問いに解を求めていくことになります。

いきなり「売上高を2倍にする」と考えようとするととてもハードルが高く感じますが、これらの要素をそれぞれ3割増しにできるとしたら、いかがでしょうか。全体で何倍になるでしょうか。

1.3×1.3×1.3=2.197となります。

単純な計算ですが、客単価、客数、購入頻度をそれぞれ3割増しにすることができれば、全体として2倍以上に売上を増やすことになるのです。

売上を分解して考えたうえで、それぞれの要素で少しずつたくさんの手を打ってみることが、売上アップの方程式となります。

では、次に、それぞれの要素のアップにつながることを考えていきましょう。

客数アップにつながること

売上高の構成要素の1つ目である客数アップ。購入してくれる人を増やすことにつながることをまとめました。

広告を行う

広告と一口に言っても、様々な方法があります。少額のコストで済むものもあれば、かなりお金がかかるものもあります。

店舗ビジネスや拠点のあるビジネスであれば、GoogleマイビジネスでGoogle情報を整えたり、情報を定期的に発信するなど、Web上で潜在顧客に見つけてもらいやすくする方法があります。現在の顧客のうち、理想的な顧客からクチコミを記載してもらうなどの方法も効果的です。

広告で注意したいことは、「誰に向けて」「どんな場所(メディアや媒体)で」「何を」発信するのかという事です。

「誰に向けて」は、自社の理想的な顧客です。これがはっきりしていないと、いいことを言っているのに、誰にも刺さらない広告になってしまいます。

「どんなメディアで」は、理想的な顧客が見ているメディアで発信しなければ、見てももらえないということです。たとえば、美容院や飲食店など、ビジュアルに訴えることができる事業で、集客対象が比較的若い年齢層であればInstagram、30代後半以降の層であればFacebookなど、対象による使い分けは必須です。

「何を」は、理想的な顧客が関心ごとに応えることを発信するということです。どんなことが顧客のお困りごとなのかを常に想像することが大切です。人は基本的に人が発信していることに興味がありませんが、自分のお困りごとのトップ3に入ることであれば積極的に知りたいと思っています。

もし、中小企業の2代目、3代目の方を理想的な顧客とするならば、この方たちが何に困っているかを想像します。例えば、先代からの借入金の引継ぎ方に困っている、先代の方針大切にしながらも自分なりの事業の方向性を見出したい、年上の古参社員との関係性に悩んでいる、などです。それならば、この困りごとに対しての解決事例なら、関心を持ってもらえるはずです。

広告は、方法もたくさんあるだけに、効果的な方法を効率よくとらなければなりません。「誰に向けて」「どんなメディアで」「何を」発信するのかをよく整理して考えてみましょう。

顧客が買わない理由をつぶす

一度は自社の商品やサービスに触れてくれているものの、買わなかった場合、何が原因だったのでしょうか。買わない理由はなんだったのでしょうか。

自社にとって理想的な見込客だったけれども、買わなかった方の顔を思い浮かべて、なぜ買わなかったのか、どんな不満や不安があったのかを書き出してみましょう。

もし、「高いな」と感じられているとしたら、何と比較して高いと思って買わなかったのかを考えましょう。そして、自社としては、何を比較してほしかったかを考え、先に説明できるようにしておくことが有効な手となります。

トップセールス

社員が営業をしている場合では、ときには経営者自らが個別のメールや電話、訪問で商談するという密着戦も効果的です。顧客の声を直接聴け、自社の営業の仕方を見直すことにもつながります。

リスクリバーサル

リスクリバーサルは、最近よく使われる手法です。その言葉そのものの意味は、顧客の「不安の反転」ですが、代表的な手法として「返金保証」をイメージすると最もわかりやすいと思います。

見込み客は、自社の商品やサービスを買うことにリスクを背負っています。たいていの場合では、購入して使ってみるまで、その商品が期待通りで、価格に見合うものなのかわからないからです。

本当に期待通りのメリットが受けられるかわからないのに、お金や時間を費やす不安や、これを買って人にどう思われれるかという不安、もしかしたら他にももっといい商品があるかもしれないという不安などが考えられます。購入するかどうかを決められず、時間が経ってしまうと関心がフェイドアウトしてしまうことがよくあります。

そこで、見込客が持つこうした不安を事前に解消することができ、リスクを下げることができれば、購入への障害が大幅に消え、購入に至る可能性がグッと上がります。

購入することで得られるメリットをハッキリと明示したうえで、その期待するメリットを得られなかった場合のリスクの保証をつけておくことが有効です。具体的には、返金保証や無料で変更に応じること、永久的なサポートなどです。

ジョイントベンチャー

自社だけで営業をせずに、外部の営業代理店に集客を依頼したり、理想の顧客層が重なる別の事業者と共同イベントを開催することによる顧客の相互の紹介など、他者と組むことによる客数アップの方法です。

自社のコンテンツが他社の顧客へのサービスの一部になり、他社のサービスの価値が上がり、自社は他社の顧客の紹介を受けやすくなるなど、お互いにメリットがあるものでないと長続きしません。決して自社のためだけでなく、他社によりメリットを与えられるジョイントベンチャーを考えられると、1+1が2以上の効果を生み出すと思います。

紹介システムをつくる

客数を増やすのに、最も効果的で集客コストがかからないのは、既存客からの紹介だということは、どの業種でも共通して言えることだと思います。既存客から紹介がスムーズに得られるように、どんなふうに紹介してほしいかを言語化しておくことが必要です。

たとえば、事業承継の支援をしたお客様に対しては、「同じように事業承継の流れややり方で悩んでいる後継者の方がいらっしゃったら、ご紹介ください」とどんな人を紹介してほしいかを言葉にしておくことです。

他にも、極力お客様に手間をかけさせないことも大切です。紹介しやすい場(共通の悩みを解決するセミナーをするなど)をつくる、紹介文をこちらから作って使いやすいように提供するなど、紹介のしにくさを先取りして、解消しておくなどの方法が考えられます。

理想的な顧客ニーズへの提供方法を変える

日々売上を追っていると市場のニーズの変化に気づかずにいることがよくあります。

自社商品に対するマーケット全体でのニーズが減っているとすれば、同じマーケットで顧客を増やす活動をしても無駄が多くなってしまうこともあり得ます。理想的な顧客を再定義することが必要な場面もあると感じています。

たとえば、近年モノを所有するニーズが急激に低くなっていると感じます。その代わり、必要なときに必要なだけ、使えればよいというニーズは高まっているように思います。顕著なのは、所有よりもシェアするという車のマーケットが挙げられますが、最近では、一定額を支払えば、世界どこでも提携の住居に住めるというサービスも登場しています。

このようにニーズに合わせて、自社の商品の提供方法を変えていくことも、顧客数を増やすには有効なことです。私のお客様では、ある商品を売り切りにしていたのですが、レンタル制に移行したり、BtoBの市場への参入にトライをしたりしています。

理想的な顧客のニーズの変化を敏感に捉え、商品やサービスの提供の仕方を変えていく。顧客数を減らさず、増やすには必要な考え方だと思います。

客単価アップにつながること

売上高の構成要素の2つ目は、客単価アップです。客単価をアップすることができれば、客数の増加とのかけ算で、売上のさらなるアップが期待できます。客単価アップにつながることをまとめました。

選択肢を増強してアップセル

アップセルとは、顧客の単価を向上させるための方法の1つで、「よりよいものを買ってもらうこと」です。

たとえば、最近キャリアウーマンのなかで人気上昇中のアパレルメーカーKaymeでは、定番商品が4万円前後のワンピースですが、シルクを使った品質がもっとよく、デザイン性が高いワンピースを6~7万円前後で販売しています。

Kaymeを気に入っている顧客のうち、特にロイヤリティが高く、人よりもよりいいものを着たいという顧客は、高額な方のワンピースを購入します。これは、高額なワンピースという選択肢があるから購入してもらえます。

アップセルは顧客の全てに対しておすすめすると逆効果になることもありますが、特に自社の商品やサービスを気に入ってくれている顧客に向けて促進すると、成功する確率が高くなる傾向にあるようです。

クロスセル

クロスセルとは、ある商品の購入を検討している顧客に対し、別の商品もセットで購入してもらうための方法です。

たとえば、スマートフォンを購入したときに、ケースや画面の傷を防止するシートや、ガラスコーティングの購入を併せて提案するのは、クロスセルの具体的な事例です。

前述のKaymeでは、主力のワンピースを購入する顧客に対し、ワンピースをより快適に着ることができる下着や、軽くて華やかなアクセサリー、上品に見えるバッグなど、顧客のニーズに合わせた別の商品を開発し、選択肢を設けています。

何をセットにして提供すると、よりお客様の満足度が高まるか、商品の使用価値が高まるかという選択肢を提供すること、これがクロスセルという客単価をアップする方法です。

値上げをする

とても勇気のいることですが、値上げをすることも客単価アップには有効なことです。ただ値上げをすると、顧客が流出してしまうのではないかという不安がつきまといます。値上げをするには、その理由や伝え方が大切です。

値上げの理由としては、外的な要素(仕入れ価格や材料費の高騰、業界全体での販売相場アップなど)と自社の方針(商品やサービスの品質向上、新メニュー・新商品の導入など)の2つに分けられます。

前者、外的な要素の場合は、その事実をしっかりと伝え、前もって顧客に伝えておく必要があります。

後者、自社の方針としての値上げの場合は、値上げ以上に自社の商品やサービスがより顧客の価値やお困りごとの解決につながることを伝える必要があります。

また、伝え方として、商品やサービスにランクづけをし、価格帯を複数設けることも一つの方法です。わかりやすく焼肉屋の例を挙げると、同じ塩タンでも、塩タン、上塩タン、特上塩タンなど、3ランクの商品を準備することです。

一般に松竹梅販売法と言いますが、従来の商品を梅とするならば、竹と松のランクの商品も準備しておくのです。顧客心理としてスタンダードを求める傾向があるので、竹を選ぶ人が多くなるということがセオリーですが、竹や松なりの顧客が得られる価値を伝え、その通りのものでないとかえって顧客離れを招いてしまうため、注意が必要です。

購入頻度アップにつながること

売上高の3つ目の要素、購入頻度(リピート率)アップにつながることをまとめました。リピートしてもらえない最大の理由は「忘れるから」なんだそうです。それならば、顧客のリピートをひたすら待つのではなく、こちらからリピートしてもらうことを積極的に促していきたいものです。

リピートする理由の提供

まずは、顧客にリピートして利用してもらうためには、どうしたらよいかを考えます。一度購入いただいた顧客に対し、もう一度自社のお店に来てもらう理由をつくるのです。

たとえば、睡眠に悩む顧客に対して、セミオーダーの枕を販売したとします。その後、睡眠の質がよくなったかどうかをモニタリングし、よくなったかどうかを確認し、アドバイスする機会として、メンテナンス来店を促すなど、業種によって、いろんな方法があります。

歯医者であれば、治療が終われば、数か月後に治療のその後を確認するリコール診察の案内を出して再来を促すなどの方法です。

美容院であれば、顧客の髪の悩みに合わせて次回の来店時期やテーマの提案をし、次回の予約割引を行うなどの方法があります。

顧客に対して、なぜリピートする必要があるのか、顧客視点での理由を伝えることが最も大切です。

電話でのフォロー

とても地味な方法ではありますが、とても効果のある方法だと思います。ある商品やサービスを購入された顧客に対して、一定期間後に電話で「商品やサービスを使ってみていかがですか?」「その後の効果はどうですか?」「何かわからないことはありませんか?」とフォローの電話を入れるのです。

私の家で、先日太陽光発電のシステムを導入しました。かなり高額な投資だったので、ちゃんと稼働するのかとても心配だったのですが、導入後に一度もフォローの電話がなく、とても残念な思いをしたことがあります。なにも困ったことがなくてもフォローの電話一本があれば、ちゃんとみてくれているんだなという安心感を与えることができ、また何かあれば相談したいという愛着が沸きます。

この電話でのフォローを気が付いたときに気が付いた人がするのではなく、自社のルーティンとしてしくみにすることが大切です。営業担当とアフターフォロー担当が異なる場合があるかもしれませんが、誰が担当であるかはお客様には関係ありません。

誰が担当であっても安心感を持ってもらい、次の購入につなげてもらうためのしくみとして、「どうでしたか?」の声かけをする電話でのフォローのしくみがあるとよいと思います。

季節性のキャンペーンを行う

年末や年始、ボーナスの前や決算月、誕生日や記念日など、顧客が関心を持つタイミングを逃さずこちらから案内をし、関心を持ってもらう方法です。

それには、顧客の1年間のイベントやそれに伴う関心事に興味を持ち、どんなことを先に提供すれば喜んでもらえるかを想像することが必要です。

会員制度

単品サービスを毎月届ける定期宅配サービスにモデルチェンジしたり、アフターフォローやメンテナンス料を会員制度に切り替える方法などが考えられます。会員になることで、スポットよりもお得に商品やサービスを利用できたり、知りたい情報を得られるなどして利便性が上がることなど、メリットを十分に与えられる会員制度でなければなりません。

営業の「じょうご」をつくる

安くてお試し的に買いやすい入口商品(フロントエンド商品)をつくり、試してもらったあとの次の段階の高額で収益性の高い商品(バックエンド商品)へ導く流れをつくることです。

例えば、税理士事務所であれば、いきなり顧問契約をするのは、既存の顧客からの紹介であってもハードルが高いものです。お試しできる入り口商品として、企業の経営診断や経営計画策定など、完結できて自社の価値を伝えやすいサービスを儲けておくことが考えられます。入り口商品でよいと思ってもらえれば、ハードルの高い顧問契約を前向きに検討してもらえるでしょう。

継続的なフォロー体制をつくる

一度商品やサービスを買ってもらったら、顧客の関心ごとに応えられるステップメールやメルマガ、Facebookのグループ機能などで接触を継続化するなど、購入後も関係性を継続、深められる体制をつくることです。また、顧客対象の定期イベントを開催することも効果的です。

購入頻度を高めるためには、顧客に忘れられず、関係性を深めながら、身近な存在になることが大切です。一度購入いただいた顧客にリピートしてもらう方が、新しい顧客を集客するよりもはるかにコストが少なく済みます。

自分が顧客だったら、どんなフォローがあったらよいか、関係性を持つことができたら満足度が上がるのか、顧客の立場に立って考えてみるとよいでしょう。

まとめ

これまで見てきたように、売上のアップの仕方、新たな売上の作り方には、これという特効薬があるわけではありません。今回ご紹介した方法のほかにも手法は無数にあります。顧客のニーズや自社の強みと向き合いながら、このように数ある手法によって、少しずつのアップをかけ合わせていくことが売上の作り方レシピとなります。

売上が伸び悩んでいる方や、踊り場に来ている方のご参考になれば嬉しいです。

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著者プロフィール

神佐 真由美

神佐 真由美

京都大学経済学部在学中から「プロフェッショナルになるために手に職を」と税理士を志す。卒業後は、税理士を顧客とする株式会社TKCに入社し、税理士事務所を顧客にシステムコンサルティング営業に4年間従事。本当に中小企業経営者にとって、役に立てるプロフェッショナルはどうあるべきかを問い続け、研究する。税理士試験5科目合格後、税理士業界へ転身。
自ら道を切り拓く経営者に尊敬の念を抱き、経営者にとって「一番身近なパートナー」になるべく、起業支援や資金調達支援、経営改善や組織再編、最近では事業承継支援など多くの経験を積む。経営計画を一緒につくり、業績管理のしくみづくりを通して、未来を見通せ、自ら課題を見つけ、安心して挑戦できる経営環境づくりが得意。大阪産業創造館のあきない・経営サポーターも務め、セミナー実績も多数。「経営者のための資金繰り基礎講座」「本当に自社にとって必要?事業承継税制セミナー」など。

<関連サイト>
角谷会計事務所
未来を魅せる税理士 神佐真由美のブログ