事業は情熱や理念とお金のバランスでできている

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たとえば、理念の実現というのは、北極星だけをみて歩き続けることだとします。
目指すべきところを見失わないようにそこ一点をみて歩き続けるわけです。
目的地を見失うことはないと思いますが、実際に北極星をずっと見続けて歩いたらどうなるでしょうか。足元転んでケガをしてしまうかもしれませんし、事故に遭うかもしれません。

では逆に、転ばないようにと足もとだけみて歩き続けた場合にはどうでしょか。確かに転ぶことはなくなると思いますが、足もとだけみて歩き続けた場合には、あなたは1年したらどこにいるでしょうか。あなたのいきたいところ、いたい場所にいることができるでしょうか。

北極星をみて歩くことと、足もとをみて歩くことというのはどちらも大切なことなわけです。

僕はよく事業は2つの負けるポイントがあると言っています。
1つはキャッシュフローでの負けです。これはお金がなくなったら負けるという意味です。
もう1つは、やっている人の情熱がなくなったときに負けるといっています。つまりは何故やっているのかという理念です。

事業をやる人ほど、事業をどうしてもやりたいという気持ちが当たり前ですが強いわけです。そうすると前向きで早くやりたがるので少々というか、準備不足で飛び出す人もたくさんいるわけです。出たとこ勝負のような人です。(個人的には嫌いではありませんがw)

このような人の場合には、相当、楽観的な事業計画書になっていることがほとんどです。
売上が一気に上がることを想定していたり(その根拠は気合で頑張るとかがほとんどです)、全ての納品が何の問題もなく終えることができる想定を組んでいたりします。
仲間も勝手に見つかることを想定していたり(実際にはなかなか見つからず、採用できず、納品ができずに停滞するなどあるあるです)します。

採用した新人があなたと同じレベルで商品、サービスを納品できるような想定をしていたりします。
(即戦力で、全てわかっているということです。そんなことは絶対にありません。基本的にはかなりの研修期間やOJT期間が必要になりますし、この期間中に辞めたりということもしばしばあります。)

逆に、計画的で細かい、倹約家の人ほど、シビアすぎる事業計画書をつくり、窮屈な想いをすることがあります。何とかなるし、しなくてはいけないだろうということで、超最低限の人件費を想定しているとか(そんな安い賃金では今の時代だれも来ないでしょうというような給与など)、広告費用なども実質的に何にも使えないくらいの予算しかないなどです。

結果として事業計画書上は利益が出ているのですが、実際やってみると数字がどれも厳しすぎて想定よりもお金がかかることが多々あり、実際の結果として黒字にならないことがあります。実際の今を踏まえて事業計画書は設計しないといけません。

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著者プロフィール

伊藤 健太

伊藤 健太

1986年生まれ、横浜出身、慶應義塾大学法学部卒業。

23歳の時、病気をきっかけに、小学校親友4名、資本金5万円で株式会社ウェイビーを創業。

10年間で10,000人を超える経営者、起業家の「組織づくり」「売上アップ」に携わる。

社長がいなくても回る強い組織、仕組みをつくる「01組織クラウド

小さな会社、個人事業主のビジネス成長を実現する「01クラウド

の01シリーズを展開中。

2016年10月より、世界経済フォーラム(ダボス会議)の日本代表選抜
2018年9月より、徳島大学客員教授就任
2020年4月より、iU 情報経営イノベーション専門職大学客員教授就任

「行動の品質」「自分の力で稼ぐ力を身につける本」など著書7冊。
日経新聞、エコノミスト、NHKなどメディア掲載も多数。