【第30回】シニア起業で勝ち組になる秘訣〜シニア起業で勝ち組になるための投資

ポイント
  1. シニア起業で勝ち組になるための投資金額
  2. 投資をしなければ勝てない
  3. 「会いたい」と思わせるレジメの重要性

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シニア起業で勝ち組になるための投資

「人生100年時代の起業/シニア起業で勝ち組になる秘訣」ご愛読の皆様「シニア起業支援家 白根陸夫」です。

誰にも公平に訪れる定年(60~65歳)、その後の40年間をどう過ごすか定年前の人たち公平に与えられた課題です。退職金と公的年金を当てにしての40年間は長期キャッシュフロー表をつくれば一目瞭然、自身が80歳あたりで資金ショートを来し「老後破産」となります。残りの20年、配偶者(妻)は平均5歳年下ですから25年をどう過ごすか。その時になって考えてもどうにもならないのです。

それためにこの特集が組まれているのです。内容は「生涯現役をモットーに、生きがい、遣り甲斐、望み通りの収入を、生涯に渡り得る方策をプロが伝授」するものですが、1稿から29稿までの読後感はいかがでしたでしょうか。生涯現役をモットーに、生きがい、遣り甲斐、望み通りの収入を、生涯に渡り得る方策は職業名でいえば「顧問(コンサルタント)」だということが理解できたと思います。60歳以降、とりわけ65歳を超えれば肉体労働はムリ。顧問的な仕事しか残されていません。

この職業名は誰でも名乗ることができます。知的労働者(ホワイトカラー層)の中高齢層はすべて顧問職で仕事を求めるほかはありません。自分以外はすべて競合です。かぎられた人数枠に多くの顧問希望者が殺到します。差別化しなければ買ってもらえません(顧問契約してくれません)。そのためには現在までの仕事経験を棚卸し、強みを「見える化」することが必要だということはご理解いただけたと思います。

さらに、競合に勝つために職域(職務の範囲又は領域)拡大する必要があります。経営者が望む「あれも」「これも」はもちろん「それもできます」「社長の右腕になれます!」を「ウリ」にしなければ勝ち抜けません。

「シニア起業支援家 白根陸夫」は、愛読者の自身のキャリア(仕事経験)を基盤にして、これに独特のビジネス・スキルを付加することよって質の高い仕事をこなせる「余人をもって代えがたい顧問」になるこがシニア起業で勝ち組になる秘訣と説いています。顧問に必須のビジネス・スキルは二つ。キャリア・カウンセリングエグゼクティブ・コーチングです。

それぞれについては「シニア起業支援家 白根陸夫」が自身の体験から創作した教材をもとに養成講座が全国主要都市で開講されています。修了後NPO法人から資格付与される仕組みになっています。開業当初の経験から「名刺代わりの著作本」出版も顧問売り出しに必須です。良心的な編集プロダクションと提携しています。

例として、これらへの投資額と投資時間はいかほどか。22歳に大手企業或いは官公庁等に入社(入職)以来38年間、満60歳まで自身への教育投資は4年間の大学通学期間と、大学入学金+授業料+関連経費と比べてみます。公益財団法人生命保険文化センター調べ(平成26・27年度)

国公立総額(4年)   自宅通学523.6万円÷38年=13.7万円/年の投資額
同上         下宿通学814.4万円÷38年=21.4万円/年

私立文系総額(4年)  自宅通学(4年)683.6万円÷38年=18.0万円/年の投資額
同上         下宿通学953.6万円÷38年=25.1万円/年

私立理系(4年)      自宅通学818.8万円÷38年=21.5万円/年の投資額
同上         下宿通学1088.8万円÷38年=28.6万円/年

大学教育投資額を38年間で除してみると年あたり13.7万円~28.6万円です。

これに対して「生涯現役」シニア期間は60歳~100歳の40年間。「勝ち組」になるための初期投資は、どれくらい必要でしょうか。「人生100年時代の起業/シニア起業で勝ち組になる秘訣」を実現する方策は「シニア起業支援家 白根陸夫」であれば次のように考えます。参考までにお読みください。

プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー資格を取得のために講座日数7日間 283,500円
認定エグゼクティブ・コーチ資格取得のために講座日数6日間 278,250円
「シニア起業支援家 白根陸夫」による起業コンサルティング(3回) 97,200円
著作本出版(協力出版形態)1,944,000円

合計 2,602,950円

顧問を60歳~100歳(40年間)まで続けたとして÷40年=6.5万円/年の投資額。
顧問を60歳~80歳(20年間)まで続けたとして÷20年=9.7万円/年の投資額。

「顧問(コンサルタント)」でシニア起業し「勝ち組になるには」それなりに投資が必要です。初期投資額を40年~20年で除してみると年あたり6.5万円~9.7万円です。

一方で、このようなデータもあります。日本政策金融公庫によるとシニア起業家の開業 ~2012年度「新規開業実態調査」から~シニア起業家が開業時に準備した自己資金額は平均605万円だそうです。融資先の調査ということもあり、このような数字が出ています。これらの自己投資が高いか安いかは、これから起業する分野にもよります。それぞれ、皆さんでご判断ください。

投資をしなければ勝ち抜けません。投資をしなければ何も変わりません。時間は待ってくれません。1年経てば1歳加齢します。「なんとかなるだろう」はほどなく「なんともならなくなります」。決断しなければならない時機がすぐやってきます。

「シニア起業支援家 白根陸夫」は上記のように考えているという参考意見としてお読みください。以下、1稿から本稿まで掲げました。興味のある項目は再読してください。「なるほど」こう考えて、こう行動すれば「生涯現役をモットーに、生きがい、遣り甲斐、望み通りの収入を、生涯に渡り得ることができるのだ!」と誰でも納得できるでしょう。

01回 定年前の心構え/定年を目前に50歳代をどう生きるか
02回 リストラ(雇用調整)のプロセスと加算退職金のいわれ
03回 定年に関する法律/改正高齢者雇用安定法の概要
04回 定年後の働き方/高年齢者の「生きがい、働き甲斐」を考える
05回 老後不安の実態/老後破産を予測する  
06回 キャッシュフローからみた確実に起きる老後破産
07回 生涯現役/老後破産を逃れる唯一の途
08回 定年後に活躍する考え方/自分に箔をつける  
09回 顧問とは/「生涯現役」の職業は「顧問(コンサルタント)」しかない!
10回 キャリアとキャリアビジョンについて考える
11回 「シニア起業支援家/白根陸夫」のセカンドキャリア戦略自伝
12回 すべての経営コンサルタントに要求される雇用調整の知見と現場指導実践力
13回 雇用調整マスタープランの後工程、再就職支援サービスとは
14回 コンサルタント起業にはカウンセリングスキルとコーチングスキルの修得が必須です
15回 「エグゼクティブ・コーチ」兼業がコンサルタント起業を成功させる秘訣
16回 コンサルタント起業者の「キャリア・カウンセリングスキル」が受注拡大の切り札!
17回 人材流動化に伴うプロの「キャリア・カウンセラー」が果たすべき責務
18回 二つの切り札をもって顧問(コンサルタント)売込みで競合に勝つ!
19回 プラス思考でキャリアビジョンを実現!
20回 自分の“ウリ”の見つけ方と売り込み方法
21回 シニア起業支援家白根陸夫が添削指導したレジメ見本を公開
22回 シニア起業支援家白根陸夫の「事業案内」
23回 売り出しに必須アイテム・名刺代わりの著作本
24回 大企業と中小企業の経営風土の違い
25回 中小企業オーナー社長14の悩み
26回 情報ネットワーク構築
27回 人脈拡大の秘訣
28回 セルフ・マーケティング戦略
29回 潜在的ニーズへのアプローチ方法
30回 シニア起業で勝ち組になる秘訣

ここで、29回・潜在的ニーズへのアプローチ方法のDM戦術についてとっておきの話をします。大手企業に長年勤務している人にはDM売込み戦術は思ってもみないことと思います。ところが中高年或いはシニアの売込みではごく普通のことなのです。「シニア起業支援家 白根陸夫」の独立起業は満52歳、以後23年間お陰様で多くの人に支えられて今日にいたっています。

22歳~52歳までの30年間、5社に在籍しました。人事課長、人事部長(総務部長)を歴任してきました。日系2社(うち1社は歴史ある中堅企業、典型的オーナー会長と雇われ社長の組み合わせ)と外資系3社(うち1社はベンチャー企業・オーナー経営者)です。DMはどこの会社にもよく送られてきていました。とくに5社のうち、後半の外資系ベンチャー企業と日系中小企業には沢山のDMによる売込みが来ていました。

人事部長(総務部長)をしていましたので、直接人事部長あて送られてきたものはほとんど社長には見せずお断り状の返事をして処理していました。理由は「入替」をしたくないからです。人件費予算で年間の採用計画が策定されています。「増員」「欠員」はあっても「入替」は人員計画上あり得ません。社長の専決事項です。

「オーナー社長ならできる」が「人事部長はやれと言われてもやりたくないのです。組織内に波風を立てたくないのです。したがって「顧問」売り込みのときもDMのあて先はかならず代表取締役社長あてとしなければなりません。顧問採用であっても人件費は在籍者から捻出することになるからです。誰かがリストラの対象となります。申し渡しは人事部長の役目です。大手企業でリストラが盛んに行われるようになるにつれてDM戦術は盛んになってきました。

後半の2社(外資系ベンチャー企業と日系中小企業)の社長あて送られてきたDMは両社の社長とも本当に真剣に読んでいました。この中からこれはという人材のレジメを人事部長のところにもってきて「おい、これ呼んでくれ」といってレジメを渡していきます。社長が見込んだ人物のそのレジメはいずれもまことに素晴らしい出来映えです。内容はそれほどでもない場合も多いのですが、洗練された仕上がり、美しいレイアウト、経歴と業績が一見して理解できる「キャリア式職務経歴書」です。

「時系列業務経歴書」は偉人伝的や自分史的なものが多く、まったく訴求力がありません。時系列の職務経歴は、中高年やシニアのように勤続が長くなればなるほど捉えどころのないメリハリのないものになってしまいます。人事部長はDM本人へ電話します。後半勤務した2社において、電話したDM応募者と運よく面談できたのは残念ながら一回もありませんでした。回答はすべて同じ「もう決まりました」です。

いかに人の心を打つ「お!会ってみよう」と社長に言わしめるレジメづくりが重要かを理解できたと思います。「シニア起業支援家白根陸夫」の人事部長時代の体験談です。

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著者プロフィール

白根陸夫

白根陸夫

自分らしく働き生涯現役で活躍するための「顧問塾」主宰 株式会社キャリア・ブレーン 代表取締役 プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー® エイジング・アドバイザー®/認定エグゼクティブ・コーチ 人材能力開発・雇用創造支援(業)日本におけるキャリア形成のパイオニア。 「生涯現役」を全うするための、独創的で最強のノウハウを提供しています。 日系・外資系企業数社を経験し、人事・総務並びに関連業務に関する豊かな経験と知識を蓄積。その間、社会保険労務士、産業カウンセラー、行政書士等多数の資格を取得。株式会社キャリア・ブレーン設立後、再就職支援サービスとキャリア・カウンセリングを数多く実施。アウトプレースメントビジネス立ち上げのコンサルティングの実績も豊富。 就職・転職ノウハウを確立した本邦における第一人者である。(外資系アウトプレースメント会社の日本での立ち上げ6社にノウハウを提供) 1996(平成8)年8月、株式会社キャリア・ブレーン設立、代表取締役に就任。2000(平成12)年8月、NPO/特定非営利活動法人 日本プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー協会を設立。理事長に就任。 2008(平成20)年11月、NPO/特定非営利活動法人日本エイジング・アドバイザー協会を設立。理事長に就任。